生理前になるとイライラしたり、眠くなったり、だるさが出たりなどの不調を感じることはありませんか?日常生活まで支障をきたしてしまう様々な症状のことをPMS(月経前症候群)といいます。PMSは人によって症状が違います。
PMSを和らげることの一つに食生活の見直しが大切です。
食生活を和食中心にすると、PMSの症状を緩和する効果が期待できます。
和食がPMSによい理由
和食がPMSに良いとされる理由は、栄養バランスの良さや体に良い食材の使用などがあります。
・栄養バランスの良さ
和食は「まごわやさしい」と言われるように、豆類、ごま、わかめ、野菜、魚、きのこ、芋類など、様々な食材をバランス良く組み合わせる食事法を基本としています。
「まごわやさしい」の食材には、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、体に必要な栄養素がバランス良く摂取できます。
・体をあたためる食材
生姜やごぼうなどの根菜類には体を温める効果があり、血行が良くなります。
PMSや生理痛は体が冷えると悪化することが多いので、体を温めることが大切です。
・消化が良い
和食は煮る、焼く、蒸すなど油を控えた料理法が中心で、食材を細かく切るなど消化に良いので消化器官への負担が少なくなります。
PMSに効果的な和食の栄養素
・ビタミンB群
ビタミンB群は、神経伝達物質の生成を助ける働きがあります。神経伝達物質は気分や感情のコントロールに重要な役割があり、イライラ感や不安感を軽減する効果が期待できます。
大豆・レバー・魚介類
・マグネシウム
マグネシウムにも神経を落ち着かせる効果があり、PMSによるイライラや不安感を和らげる効果が期待できます。また、筋肉の緊張を緩める働きがあるので、PMSによる腹痛や頭痛を和らげる効果が期待できます。
海藻類・ほうれん草・玄米
・カリウム
カリウムは体内の水分量の調整をする働きがあるので、余分なナトリウムを排出し、むくみを改善する効果が期待できます。
モロヘイヤ・かぼちゃ・バナナ
・鉄分
鉄分が不足すると貧血を引き起こしやすく、体内に酸素が行き渡らない状態になり、疲労感や倦怠感、集中力の低下を引き起こします。鉄分不足の症状がPMSの症状を悪化させることがあります。
レバー・魚介類・ナッツ類
・食物繊維
食物繊維は腸内環境を整える働きがあります。腸内環境が改善されると、神経伝達物質の分泌が促進され、イライラや不安感などの精神的な症状が改善される可能性があります。また、便秘解消に役立ちます。便秘は、PMSの症状を悪化させる原因の一つです。
ごぼう・納豆・海藻類
PMSに効果的な和食料理
・しょうが湯
しょうがは身体を温め、血液の流れが良くなります。
・根菜のみそ汁
大根、にんじん、れんこん、ごぼうなどの根菜類をお味噌汁に入れると体が温まり、栄養も摂れます。
・レバーの炒め物
レバーは鉄分やビタミンB群が豊富で、貧血予防に効果があります。
・納豆ご飯
納豆には、女性ホルモンと似た働きをする、大豆イソフラボンが豊富に含まれており、ホルモンバランスの乱れからくるPMSの症状を緩和する働きが期待できます。その他にもPMSの緩和に良い栄養素が豊富に含まれています。
・さばの味噌煮
サバに含まれているオメガ3脂肪酸は気分の落ち込みやイライラを和らげる効果があり、大豆製品であるみそはホルモンバランスを整える働きがあります。
まとめ
和食にはPMSの症状を和らげる効果が期待できる栄養素がたくさん含まれています。和食を意識することで、栄養バランスの良い食事になります。体を温める食材やビタミンB群などのPMSの緩和に効果が期待できる食材を取り入れてみましょう。