にしん(鰊)は
にしん蕎麦や甘露煮などで
知られている魚です。
春の季語にもなっている魚で
「春告魚(はるつげうお)」
とも呼ばれています。
にしんの卵は
数の子でおせち料理などで
有名ですね。
にしんが
生で手に入った時や加工品など
美味しく食べられる方法があります。
生のにしんと身欠き(みがき)にしん
旬の冬に漁獲されたにしんは
脂が乗っていて絶品です。
しかし
生のニシンは
日持ちしにくい魚なので
一部の地域を除いて
あまり多く流通していません。
ですので
身欠きにしんや
缶詰などに加工されて
数多く販売されています。
身欠きにしんとは
にしんを長く保存する方法として
3枚におろしたニシンの身を
干物にしたものです。
ニシンそば
おせちなどに
使われることが多い
加工品です。
本乾の身欠きにしんは
3週間ほど乾燥させているため
身がカチカチで固いので
水で戻してから調理します。
以前は
カチカチの身欠きにしん(本乾)が
主流でした。
半生、ソフト身欠きにしん(五分乾)は
半生で柔らかい身欠きにしんです。
戻す時間がいらないので
調理しやすいです。
本乾の身欠きにしんの戻し方
身欠きにしんを戻すときは
米のとぎ汁につけて戻します。
米をといた水を取って置き
身欠きにしんを一晩漬け込みます。
そうすると
翌日にはふやけて戻っています。
米のとぎ汁には
アミノ酸が豊富に含まれているので
身欠きにしんに染み込んで
更に美味しくなります。
米のとぎ汁がない時は
水でも大丈夫です。
カチカチの身欠きにしんは
戻した後に
トースターなどで炙ったり
じっくりと甘辛く煮ると
美味しいです。
生のにしんの下処理
にしんの鱗を取って
頭と尾を切り落とします。
お腹を切り
内臓を出します。
頭側から包丁を入れて
中骨に沿って尾まで切り
片身をはずします。
鱗、腹の血合いをしっかり洗い
水気をふき取ります。
中骨がついている身の方を
中骨が下になるようにおいて
頭側から包丁を入れて
尾まで切り中骨をはずします。
腹骨を身に沿って
切り取ります。
生のにしんと五分乾の身欠きにしんの美味しい食べ方
多くのにしんは
北海道で水揚げされています。
寒い冬の旬に
水揚げされたにしんは
脂が乗っていて
とても美味しいです。
半生の身欠きにしんは
柔らかく
脂が乗ったまま
加工しているので
手軽に美味しく食べられますよ。
・塩焼き
魚料理の定番!
塩焼きですよね。
にしんも塩焼きにすると
シンプルに旨味を味わえます。
にしんを
キレイに洗って
水気をふき取ります。
皮に軽く切り込みを入れると
火の通りが良くなり
焼き縮みを防げます。
全体にお好みの量の塩をふり
魚焼きグリルやフライパンで
中に火が通るまで焼きます。
・甘露煮
甘辛い味付けで
ごはんがすすむ
にしんの定番料理です。
ごはん以外にも
そばや卵焼きの具にしても
美味しいですよ。
にしんの片身を
4等分に切り分けます。
フライパンに
砂糖 2
醤油 2
酒 2
みりん 2
水 1
を入れます。
調味料が煮立ったら
お好みの量の千切り生姜と
にしんを入れます。
蓋をして
中火で15分程煮ます。
煮汁が全体にいきわたるように
フライパンを回したり
傾けたりしてください。
15分ほど煮たら蓋をとり
一度火を止めて冷まします。
冷めたら
再度火にかけて
煮汁を全体にからめながら
煮詰めます。
焦がさないように
気を付けてください。
圧力鍋で作ると
骨まで柔らかく仕上がります。
・竜田揚げ
小骨が気になる場合は
竜田揚げがおすすめです。
にしんを身と中骨を切り分けて3枚にし
食べやすい大きさに切ります。
ボウルに
醤油 2
みりん 2
酒 2
おろし生姜 1
にしん
を入れて軽くもみ
30分漬け込みます。
漬け込んだニシンの水分を軽く拭いて
片栗粉をまぶし
170℃の油で4分〜5分ほど揚げます。
とても焦げやすいので
気を付けてください。
味がついてるので
そのままでも美味しいですが
すだちや大根おろしと一緒に食べると
さっぱりしますよ。
・漬け焼き
にしんを半分に切ります。
バットに
酒 1
みりん 3
醤油 3
にしん
を入れて
10分ほど漬け込みます。
フライパンを熱し
水気をふき取ったにしんを入れて
両面焼き色を付けて
中まで火を通します。
・にしんの南蛮漬け
フライパンに
お好みの量の
玉ねぎスライス
人参とピーマンの千切りを
しんなりするまで炒めます。
南蛮酢の黄金比
酢 2
醤油 1
砂糖 1
だし 10
輪切り唐辛子 少々
を入れて沸騰させて冷まします。
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柔らかくしたにしんを
食べやすい大きさに切り
小麦粉をまぶします。
170℃の油で
5〜6分ほど揚げます。
南蛮酢に漬けて
1時間ほどおきます。
まとめ
生のにしんは
一部の地域でしか流通していませんが
本乾や五分乾の身欠きにしんは
スーパーなどで
購入できます。
本乾の身欠きにしんは
固いので
お米のとぎ汁で戻すと
調理できます。
しっかり干してあるので
旨味が凝縮されていて
炙るだけで
美味しく食べられます。
五分乾の身欠きにしんは
脂がのったまま
柔らかく加工されているので
生のにしん同様に
調理が出来て手軽です。
生のにしんと
五分乾燥の身欠きにしんは
焼き、煮る、揚げるといった
様々な調理方法が楽しめるので
にしん料理に
チャレンジしてみてください。