保存食として知られる切り干し大根は
江戸時代から食べられています。
主な産地は宮崎県で
晩秋から冬にかけて収穫した大根を細かく切り
寒い空の下で天日干しします。
切り干し大根の煮物の保存方法と日持ち
美味しくできた切り干し大根の煮物を
長く保存できると
副菜やお弁当のおかずに役立ちますね。
保存方法をご紹介します。
常温保存
切り干し大根の煮物は
味付けを濃くしても
常温で保存するのはおすすめできません。
食べるまでに時間があくときは
冷蔵保存をしてください。
冷蔵保存
冷蔵保存をする場合は
密閉できる容器に入れて
保存します。
におい移りが気になる場合は
密封できる保存袋に
容器を入れて
二重にするとよいです。
日持ちは
味付けの濃さにもよりますが
5〜7日程度日持ちします。
冷凍保存
冷凍保存をする場合は
1食分ずつ小分けにします。
空気が入らないようにラップで包み
密封できる冷凍保存袋に入れて保存します。
小分けにすると
1食分ずつ解凍できるので
お弁当やちょっと欲しい時に便利ですよ。
解凍方法は
冷蔵庫での
自然解凍がおすすめです。
お弁当に入れる場合は
水分があると菌が繁殖する為
温めなおし水分を飛ばして
しっかり冷ましてから
お弁当に詰めてください。
冷凍保存の日持ちは
1ヵ月程度です。
切り干し大根の栄養
切り干し大根は
生の大根よりも
多くの栄養を摂取できます。
日光に当てて干すことによって
旨味や栄養が凝縮されています。
カリウム
生の大根より切り
干し大根のカリウムは約15倍多いです。
切り干し大根のカリウムは
バナナの1.5倍あります。
カリウムは
水分と塩分のバランスを
調節してくれる栄養素です。
余分な塩分を排出してくれる働きがあるので
むくみや高血圧の予防に期待ができます。
カルシウム
生の大根より
切り干し大根のカルシウムは約20倍多く
15gの切り干し大根のカルシウムは
80gのヨーグルトと同じくらいに相当します。
カルシウムは
骨や歯を形成し
筋肉の収縮や
神経を安定させてくれる
栄養素です。
カルシウムが不足すると
骨がもろくなり
骨粗しょう症の原因になるので
日頃から取り入れたい栄養素です。
カルシウムは
ビタミンDと一緒に摂取すると
利用効率が高まります。
ビタミンDは
きのこや魚に多く含まれています。
切り干し大根の煮物にきのこを加えたり
献立に魚を加えると
カルシウムをしっかり摂取できます。
食物繊維
生の大根より
切り干し大根の食物繊維は約15倍多いです。
15gの切り干し大根は
レタスの1玉分に相当します。
食物繊維には
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維があります。
切り干し大根の食物繊維は
どちらも含まれていますが
不溶性の方が特に多いです。
不溶性食物繊維は
便のカサを増して腸を刺激し
排便を促す働きがあるので
便秘の解消に期待ができます。
水溶性食物繊維は
栄養素の吸収の速度を
緩やかにしてくれます。
また
血糖値の急上昇を抑える効果があり
糖尿病の予防に期待ができます。
鉄分
15gの切り干し大根の鉄分は
ドライプルーン5つほどと同じくらいです。
鉄分は
赤血球の構成成分となり
体の中の酸素を運搬する栄養素です。
鉄分が不足すると
貧血になり
酸素が体中に運ばれなくなるので
思考力、学習能力、記憶力の低下や
疲れやすくなります。
栄養を逃さないための切り干し大根の煮物と戻し方
切り干し大根は
基本的に水に戻して
調理することが多いです。
水に戻すと
乾燥しているときに比べて
栄養素が流れ出てしまいます。
鉄、カルシウムは2割減り
カリウム、旨味成分は6割失われます。
栄養をしっかり取りたい場合は
水で戻さず
切り干し大根はサッと洗い
野菜の出汁と調味料で煮戻します。
切り干し大根を
煮ながら戻すことで
栄養をしっかり取れ
旨味も溶け出すので
美味しく仕上がりますよ。
仕上げにごま油を加えると
香りが良くてコクも増すので
絶品切り干し大根になります。
切り干し大根をお味噌汁に入れる場合も
サッと洗ってから味噌汁の出汁に入れます。
水で戻す場合は
戻し汁も一緒に使うと栄養が取れます。
まとめ
切り干し大根は
天日干しすると栄養価が上がり
体の健康に役立つ栄養素が
たくさんあります。
栄養を逃さないように
水で戻さず、煮ながらもどすと
たくさんの栄養が取れておすすめです。
保存食の切り干し大根は
調理後も冷蔵、冷凍保存できるので日持ちが長く
作りおきやお弁当に便利ですね。