節分とは
立春の前日に豆まきなどで
鬼を追い払って
新年を迎える行事です。
現代は
国立天文台の
「太陽黄経が315度になった瞬間が属する日」
を立春とする為
年によって
2月3日になったり
2月4日になったりします。
それに応じて
節分の日も変わります。
節分は立春の前日
すなわち
旧暦の大晦日にあたります。
節分と宇宙が
関係しているなんてビックリですね。
節分の恵方巻はいつから?
恵方巻は
江戸時代から明治時代にかけて
大阪の花の街で商人や芸子たちが
節分に芸遊びをしながら
商売繁盛を祈り食べていたようです。
名前も恵方巻ではなく
「太巻き寿司」や
「丸かぶり寿司」と呼ばれてる事が多く
具は
七福にちなんで
7種類の具を入れるのが
基本になっていたそうです。
今では
お正月が終わると
テレビやお店などで
目にすることが多くなった恵方巻は
全国的によく知られたお寿司です。
全国に広がったきっかけは
広島県で某コンビニエンスチェーンが
太巻きを売り出すのに
「恵方巻」と名付けて販売した
という説があります。
あっという間に全国に広がり
関西以外でも手作りで
恵方巻を楽しむ家庭が増えて
オリジナル恵方巻を
楽しむ方が多くなりました。
恵方巻の具と巻き方
恵方巻は七福にちなんで
七種類ですが
家庭で作る恵方巻きは
好きな具だけで作れ
子供も食べやすくなります。
サラダ巻き
(ツナマヨ、きゅうり、卵焼き)
海鮮巻き
(お好みのお刺身)
フライ巻き
(エビフライ、とんかつなど)
肉の照り焼き巻き
(照り焼きの黄金比で味つけした肉)
プルコギ巻き
(プルコギの黄金比で味付けした具)
など好きな具材を巻くと
美味しいですよ。
巻き方
巻きすの上に海苔をのせ
海苔の上下は2㎝程
左右は1㎝程あけて酢飯を広げ
酢飯の中央より少し下に
具材を並べます。
手前にある海苔を巻きすごと持ち上げ
具材を軽く押さえながら巻きます。
巻きすの上から軽くおさえ
酢飯が海苔からはみ出ていないか確認して
半回転させ余白を閉じて軽くおさえます。
巻きすがない場合や
巻きすで巻くのが難しい場合は
手巻き寿司で恵方巻を作るのも楽しいですよ。
恵方巻の1本丸かじりは願いを込めて食べましょう
一本丸かじりする恵方巻は
幸福や商売繁盛の運を
一気に頂くという意味が込められており
途中でやめると運を逃す
と言われています。
恵方巻を食べる方角は
その年の干支に最も良いとされる方角で
その先には
金運や幸せを司る歳徳神(としとくじん)がいる
とされています。
恵方巻を食べる時には
縁起の良い方角を向き
一本丸ごと食べて
一年の幸福を手に入れたいですね。
節分にまつわる豆まきと鬼について
節分になぜ鬼がいる?その由来
鬼の始まりは
風水などで聞く
「鬼門」から始まっています。
鬼門の方角は北東で
十二支では丑と寅の方角になります。
そのことから
丑に角を生やし
寅の皮のふんどし姿になりました。
鬼門からやってくる鬼の仕業で
災害、病、飢えなど
恐ろしい出来事が起こると
考えられてきました。
昔は一年の始まりが立春だったので
前日の節分の日に
「邪気を払って清々しい新年を迎える」ことから
鬼に豆を投げて厄払いする風習ができました。
節分にまく豆の意味
所説は色々ありますが
・豆は「魔を滅する=マメ」で語呂が良いから
・中国の医書「神農本草経」に
「豆は鬼毒を消して痛みを止める」とある為
・五穀(米、麦、アワ、キビ、豆)の中で投げると
一番痛いのは豆だから
という事と
昔から日本には
散供(さんぐ)という穀物をばらまくことで
お祓いやお清めをする考えがあります。
豆まきの「鬼は外」は
「鬼を打ち払う」の意味と
「豆を投げ与えて恵み、静まってもらう」
という2つの意味が込められています。
「福は内」は
五穀には霊力があり
まいた場所は清められ聖域になると言われています。
お祓いやお清めをするという豆をまいて
鬼を外に追いやる「鬼は外」
家の中は聖域になるようにと「福は内」
と言われるようになったのですね。
節分に使う豆の名前と種類
豆まきに使う豆は
全国的に大きく分けて
2種類あります。
豆まきに使われる豆の種類は
落花生と大豆が多いですが
最近では
アーモンド
うぐいす豆
ピスタチオなど
まいた後も食べやすい豆を使い
色々なバリエーションが
増えてきたようです。
落花生
福島、新潟県以外の北の県では
落花生を使うことが多く
その理由は
雪の中でも拾いやすく
食べ物が粗末にならない
片付けが楽だからだそうです。
大豆
鹿児島、宮崎県以外の南の県は
大豆をまく地域が多いです。
最近では
パック入りの大豆があり
まいた後の片付けも楽で
粗末にならないように工夫されています。
豆まきのやり方
地方や家庭によって風習が違いますが
一般的な例です。
・豆まきに使う豆は、お供えする。
霊力が宿った「福豆」なので
豆まきが始まるまでは神棚に。
神棚がなければ
高いところに保管します。
まいた後
拾い忘れて芽が出ると
縁起が悪いとされているので
生豆ではなく
煎った豆をまくようになりました。
・時間は暗くなった夜
鬼は夜に訪れると
考えられているからです。
・奥の部屋から豆まきする
窓やドアの外に向かって「鬼は外」とまいて
鬼が戻って来ないように
窓、ドアを閉めます。
室内で「福は内」とまき
それを玄関まで繰り返します。
・年齢の数だけ豆を食べる
豆まきが終わったら
一年の厄除けを願い
自分の年齢より1つ多く豆を食べます。
これを年取り豆と言います。
数が多くて豆を食べきれない場合は
福茶で厄除けを願う事もできます。
福茶とは
豆、梅干し、塩昆布などを湯呑に入れて
お湯か煎茶をそそぎます。
福豆のアレンジ
食べきれなかった福豆をアレンジして
最後まで福をいただきましょう。
福豆の砂糖のおかし
鍋に、
砂糖1
水2
を入れ
大きな泡がたくさん出てきたら
福豆を入れ混ぜます。
全体に絡まったら火を止め
白くなるまで混ぜ続けます。
きな粉やココアを絡めても美味しいです。
炊き込みご飯
福豆を炊き込みご飯の具と
一緒に炊くと香ばしく美味しいです。
その他にも
スープの具や
福豆を砕いてサラダに和えたり
アレンジできます。
地域別、節分の食べ物
節分の食べ物も
地域によって違いがあります。
けんちん汁(関東)
節分などの
寒い時期の行事に食べます。
具が多く栄養があり
体を良く温めてくれるので
欠かせない汁ものです。
恵方巻・いわし(関西)
今では全国的になった
恵方巻の始まりは関西です。
いわしは関西地方を中心とした西日本で
食べられてると言われています。
いわしは
焼くと臭いがきつい為
魔よけの効果がある
とされています。
また
節分は寒い時期になるので
無病息災を願い
栄養価の高いいわしを
食べることが定着したと
考えられています。
節分に飾る柊鰯
柊鰯(ひいらぎいわし)は
ヒイラギの枝に
イワシの頭を刺した物で
平安時代には行われていた風習です。
ヒイラギには
悪霊を寄せ付けない力があるとされ
トゲトゲした葉が
鬼の目を刺してくれる
と言われています。
焼いた時の臭いで
鬼をおびき寄せて
ヒイラギで刺す
臭いで鬼を遠ざける
などの説があり
魔除けのために飾られます。
こんにゃく(四国)
食物繊維が豊富で
お腹の中の掃除をしてくれる事から
「胃のほうき」
「砂おろし」と呼ばれ
身を清める目的で
大掃除の後や節分、冬至の時に
食べられています。
そば(信州、出雲など)
江戸時代までは
立春が一年の始まりとされており
立春の前日の節分に
年越しそばを食べていたようです。
その風習が残っている地域では
節分にそばを食べています。
まとめ
旧暦の立春が新年であった為
その前日に邪気を払う目的ではじまった節分は
古くからの伝統行事で
豆まきや恵方巻
いわしを食べる風習が今も残っています。
今では
まく豆の種類も身近なもので代用でき
恵方巻も
各家庭のオリジナル巻きもあるので
気軽に豆まきや恵方巻をかぶりついて
節分気分を楽しみながら
厄を除けて
福を招きましょう。